コムスン介護事業指定取消処分の後始末

平成19年6月6日、介護事業最大手のコムスンに対する事業所の指定取消処分は世間に大きな波紋を広げています。
厚生労働省は、都道府県に対し平成23年12月7日までの期間、コムスン全ての介護事業所の更新・新規指定を禁じました。
コムスンの全国の事業所数は2,081箇所あり(平成19年5月末現在)、その内平成23年までに更新しなければならない事業所数は1,655箇所に上り、この数だけ将来事業が行えなくなることになります。
コムスンの介護サービス利用者数は6万人に上ると言われ、今回の処分が与える影響はとても大きいと考えられます。


今回の問題でまず優先すべき事は何でしょうか?

コムスンの不正行為は当然罰せられるべきだと思いますし、この処分自体は社会の賛同も得られるでしょう。しかし、この処分はコムスンの介護サービス利用者と従業員のこともセットで考えなければなりません。
介護サービス利用者の立場になって考えた時、これまで少しずつ関係を築いてきたヘルパーさんなどの従業員から今までと同じサービスを受けられなくなってしまうのではないかという不安を持った方が沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
介護サービスはとてもデリケートであると言われています。介護の現場で人が人のお世話・お手伝いをするということは機械的な作業で行えることではなく、簡単に替えがきくものではないと私は考えます。今、この処分を受けて、利用者・その家族の皆さんがどのように感じているのかを把握し、その上で最善の策を考えてほしいと私は考えます。
単に悪いことをしたから処分を下し、単にその受け皿を用意するだけでは今回の処分が本末転倒になると言っても過言ではない気がするのです。
私も具体的に良い方法を提案することはできませんが、コムスンに限らず、指定取消などの処分を受けた事業所の介護サービス利用者に対して「同じサービス提供者(ヘルパーさん等の)からこれまでと同じサービスを受けられる」方策を考え、早く不安を取り除いてあげてほしいと、厚生労働省を始め各自治体にお願いしたいと思います。




(2007年6月8日)

世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士