年末調整のお知らせC 2007.12.8

前回の「お知らせ」の残りの人的控除について説明します。

勤労学生
 所得者本人が、次の@、A及びBのいずれにも該当する人をいいます。

  ☆所得控除額 : 27万円

@ 次に掲げる学校等の児童、生徒、学生又は訓練生であること。
 イ)学校教育法に規定する小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、大学、高等専門学校、特別支援学校

 ロ)国、地方公共団体、学校法人、財団法人、社団法人、社会福祉法人、健康保険組合、国家公務員共済組合連合会、日本赤十字社、医療事業を行う農業協同組合連合会、医療法人等、文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校又は各種学校を設置する者の設置した専修学校等で、職業に必要な技術の教授をするなど、一定の要件に該当する課程を履修させるもの

 ハ)認定職業訓練を行う職業訓練法人で、一定の要件に該当する課程を履修させるもの


A 合計所得金額が65万円以下であること
  ※ 給与所得だけの場合は、本年中の給与の収入金額が130万円以下であれば、合計所得金額が65万円以下になります。

B 合計所得金額のうち給与所得等以外の所得金額が10万円以下であること。
  ※給与所得等とは自分の勤労に基づいて得た事業所得、給与所得、退職所得又は雑所得をいいます。


配偶者特別控除
 配偶者特別控除とは、所得者が生計を一にする配偶者(合計所得金額が76万円未満の人に限ります。)で控除対象配偶者に該当しない人を有する場合に、その所得者本人の所得の合計額から38万円を限度として控除するというものです。
 配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額に応じて調整されることになっています。なお、配偶者の合計所得金額が38万円以下のとき又は76万円以上であるときは、配偶者特別控除はうけられません。

 ※1 配偶者控除の適用を受けている人は、配偶者特別控除の適用を受けることができませんので注意して下さい。

 ※2 配偶者の所得が給与所得だけの場合は、本年中の給与収入金額が103万円以下のとき又は141万円以上であるとき、また、配偶者の所得が公的年金等に係る雑所得だけの場合は、本年中の公的年金等の収入金額が年齢65歳以上の人については158万円以下のとき又は196万円以上であるとき、年齢65歳未満の人については108万円以下のとき又は1,513,334円以上であるときは、配偶者特別控除の適用は受けられません。

 ※3 配偶者特別控除を受けようする所得者の合計所得金額が1,000万円を超えている場合には、この控除を受けることはできません。
  (給与所得だけの場合、本年中の給与の収入金額が12,315,790円を超えるときは、合計所得金額が1,000万円を超えることになります。)



世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

平成19年中の所得が大きく減った方に朗報!! 2007.12.5

退職等により、平成19年中の所得が大きく下がり、所得税がかからなくなった場合、税源移譲により平成19年度分住民税(18年分の所得)で税負担が上がった分を平成19年分の所得税で調整することができなくなります。このため、平成19年度分の住民税を税源移譲前の住民税額まで減額する経過措置が設けられました。

【 対象者 】
平成19年度分の個人住民税所得割納税義務者のうち、次の@、Aの両方を満たす方になります。

@ 平成19年度住民税の課税所得金額が、平成19年度住民税と所得税との人的控除差より多い(申告分離課税分を除く)
A 平成20年度住民税の課税所得金額が、平成20年度住民税と所得税との人的控除差以下である。

人的控除とは税金の計算上、所得から差し引くことができる「基礎控除」や「配偶者控除」等の人に係る控除のことをいい、住民税と所得税ではこれらの控除額がことなります。
例えば、基礎控除だと
  「所得税38万円−住民税33万」=差額5万円
になります。

申告期間
平成20年7月1日〜平成20年7月31日

【申告先】
平成19年1月1日現在お住まいの区市町村


注意事項
・平成19年中に亡くなられた方や海外へ転出されて平成20年1月1日現在国内に居住されていない方には、この経過措置は適用されません。

・寄付金控除や住宅ローン控除などによって所得税が課税されなくなった方には、この経過措置は適用されません。あくまで人的控除との比較が重要になります。

・この経過措置の適用により、自治体によっては国民健康保険料の還付もあるかもしれません。国民健康保険料の計算が住民税によっている自治体があるからです。
ちなみに東京23区は住民税額を基に計算しています。対応はまだ検討中のようです。


世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

年末調整のお知らせB 2007.12.4

扶養控除等に関する注意事項

控除対象配偶者
 ☆所得控除額 : 38万円

 所得者と生計を一にする配偶者(青色事業専従者や白色事業専従者は除きます)で、合計所得金額が38万円以下の人をいいます。
 @給与所得だけの人ならば、その収入が103万円以下であれば該当します。
 A公的年金等に係る雑所得だけであれば、その収入が158万円以下(65歳未満の人は108万円以下)であれば該当します。
 B「生計を一にする」とは、必ずしも同一の家屋で日常生活を共にしなくてはならないというわけではありません。逆に、同一の家屋で日常生活を共にしていても「生計を一にする」とは言えないケースもあります。重要なのは、日常生活を送る為の資金の出所が一緒であるということです。
  
  ※ここでいう配偶者とは婚姻の届出をしている配偶者をいい、いわゆる内縁関係の人は含まれませんのでご注意下さい。


老人控除対象配偶者
 控除対象配偶者のうち、年齢70歳以上の人(昭和13年1月1日以前に生まれた人)をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス10万円

同居特別障害者である控除対象配偶者
 控除対象配偶者のうち、特別障害者に該当する人で所得者又は所得者と生計を一にする親族のいずれかとの同居を常況としている人をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス75万円

 ※特別障害者に該当するか否かについてのご判断にお問合せ下さい。

扶養親族
 所得者と生計を一にする親族(配偶者、青色・白色事業専従者を除きます)で、合計所得金額が38万円以下の人をいいます。
 ☆所得控除額 : 38万円

 @ここでいう「親族」とは、6親等以内の血族と3親等以内の姻族をいいます。
  詳しくはお問合せ下さい。
 Aここでいう「所得者と生計を一にする親族」、には里子や養護老人を含みます。

特定扶養親族
 扶養親族のうち、年齢16歳以上23歳未満の人(昭和60年1月2日から平成4年1月1日までの間に生まれた人)をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス25万円

老人扶養親族
 扶養親族のうち、年齢70歳以上の人(昭和13年1月1日以前に生まれた人)をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス10万円

同居老親等
 老人扶養親族のうち、所得者又はその配偶者の直系尊属(父母や祖父母)で所得者等のいずれかとの同居を常況としている人をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス20万円

同居特別障害者である扶養親族
 扶養親族のうち、特別障害者に該当する人で所得者、所得者の配偶者又は所得者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている人をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス40万円

障害者
 所得者本人、控除対象配偶者、扶養親族のうち、一定の障害と認められた人で、特別障害者に該当しない人をいいます。
 ☆所得控除額 : プラス27万円
 
 ※詳しくはお問合せ下さい。

寡婦
 所得者本人が次の@、Aのいずれかに該当する人をいいます。
 @次のいずれかに該当する人で、扶養親族又は生計を一にする子のある人
  イ 夫と死別した後、婚姻していない人
  ロ 夫と離婚した後、婚姻していない人
  ハ 夫の生死の明らかでない人
 A次のいずれかに該当する人で、合計所得金額が500万円以下の人
  イ 夫と死別した後、婚姻していない人
  ロ 夫の精子の明らかでない人
 ☆所得控除額 : 27万円

 ※給与所得だけの場合、本年中の収入が6,888,889円以下であれば、合計所得金額が500万円以下になります。

特別の寡婦
 寡婦のうち、扶養親族である子を有し、かつ、合計所得金額が500万円以下の人をいいます。
 ☆所得控除額 : 35万円

寡夫
 所得者本人が、次の@、A又はBのいずれかに該当する人で、生計を一にする子があり、かつ、合計所得金額が500万円以下の人をいいます。
 @ 妻と死別した後、婚姻していない人
 A 妻と離婚した後、婚姻していない人
 B 妻の生死が明らかでない人
 ☆所得控除額 : 27万円



次回は、勤労学生・配偶者特別控除についてお知らせします。


世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

年末調整のお知らせA 2007.11.8

19年度からの改正点

平成18年度と比べて変わった点の中で主なものを下記に列挙したいと思います。

 定率減税の廃止
平成11年分以後の所得税に対して実施されていた定率減税が、昨年の18年分の所得税について2分の1に縮減されるとともに同年分をもって廃止され、平成19年分以後の所得税については適用されなくなりました。


 所得税率の改正
所得税から住民税への税源移譲が行われたことにより、平成19年分の所得税から税率構造が5%〜40%の6段階になりました。税率表はこちらになります。



世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士
 

年末調整のお知らせ@ 2007.11.1

本年も、年末調整の時期がやって参りました。
数回にわたって年末調整について事前に確認して行きたいと思います。

年末調整は原則として給与の支払者(会社・個人事業主)に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している人を前提として、対象となる人とならない人を区分しています。

年末調整の対象となる人
1.一年を通じて勤務している人

2.年の途中で就職し、年末まで勤務している人

3.年の途中で退職した人のうち、次の人
 @ 死亡により退職した人
 A 著しい心身の障害のため退職した人で、その退職の時期からみて、本年中に再就職ができないと見込まれる人
 B 12月中に給与の支払を受けた後に退職した人
 C パートとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が103万円以下である人(退職後本年中に他の勤務先等から給与の支払を受けると見込まれる人を除きます)

4.年の途中海外の支店へ転勤したことなどの理由により、非居住者となった人(非居住者とは1年以上の居所も有しない人をいいます。)


年末調整の対象とならない人
1.本年中の主たる給与の収入金額が2,000万円を超える人

2.災害により被害を受けて、「災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律」の規定により、本年分の給与に対する源泉所得税の徴収猶予又は還付を受けた人

3.2ヵ所以上から給与の支払を受けている人で、他の給与支払者に「給与所得者の扶養控除(異動)申告書」を提出している人や、年末調整を行うときまでに同申告書を提出していない人(月額表又は日額表の乙欄適用者)

4.年の中途で退職した人で、上記「年末調整の対象となる人の3」に該当しない人

5.非居住者

6.日雇労働者(継続して同一の雇用主に雇用されない人、日額表の丙欄適用者)




世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

住民税に住宅ローン控除が適用!! 2007.7.10

地方分権推進の為に、所得税から住民税へ約3兆円の税源移譲が始まりました。

住宅ローン控除の適用者の多くは控除額が大きいので所得税が最終的にゼロになるケースが多く、控除しきれない額が発生する方がいらっしゃいました。それが、この税源移譲により控除しきれない額が増大する方や、これまでは所得税を納付していた方でも税源移譲により控除しきれない額が発生する方が出てくると思われます。

例えば、
<税源移譲前の税率の場合>
所得税:100円(住宅ローン控除の控除前)
住民税:50円
住宅ローン控除額:120円
所得税100円−住宅ローン控除額120円=0円→20円が控除しきれない額

<税源移譲後の税率の場合>
所得税:50円(住宅ローン控除の控除前)
住民税:100円
住宅ローン控除額:120円
所得税50円−住宅ローン控除額120円=0円→70円が控除しきれない額

これだけ見ると明らかに50円負担が増えています。
これまで住民税には住宅ローン控除の制度は適用できなかったので、このままでは明らかに増税になってしまいます。
そこで増税にならないように、控除しきれなかった住宅ローン控除の額を住民税から控除できるようになったのです。(平成11年〜18年までの住宅ローン控除適用者)

住民税から控除できる額の計算方法は、
住民税から控除できる住宅ローン控除額=住宅ローン控除額(年度末時点の控除可能額)と税源移譲前の所得税額(ローン控除前で移譲前の税率)の小さい方の額−税源移譲後所得税額

例えば、
<税源移譲前の税率>
所得税:100円(住宅ローン控除の控除前)
住民税:50円
<税源移譲後の税率>
所得税:50円(住宅ローン控除の控除前)
住民税:100円
<年度末時点の住宅ローン控除可能額>
120円
の場合、
移譲前の所得税100円※−移譲後の所得税50円=住民税から控除できる住宅ローン控除額50円
※年度末時点の住宅ローン控除可能額120円と税源移譲前の税率による所得税額100円のうち小さい方を選択しなければなりません。

ただしこの個人住民税による住宅ローン控除は市町村が勝手に控除してはくれません。
この制度を利用する為には、毎年減額申請書を「確定申告を行っている人」は税務署に確定申告と一緒に提出し、「年末調整のみで確定申告を行わない人」は市町村に提出することになります。
提出期限はこの制度を利用する年の3月15日までです。

もっと詳しく聞きたい、よく分からないという方は下記のお電話又は問合せフォームよりお問合せ下さい。

お電話でのお問合せはこちら
?d?b 03‐5939‐7370(平日9:30〜18:00)



世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

役員報酬が経費にならなくなる?

平成18年度の税制改正により、社長さんのお給与が経費にならなくなる可能性が出てきました。他の役員さんの給与はこれまで通り全額経費になります。今回の改正に当てはまると中小企業にとっては今までに比べて高額な納税を強いられることになります。
例えば、今回の改正に当てはまる会社の社長さんの一年分の給与が1,000万円だった場合、個人所得税で適用される給与所得控除額220万円が税務上の経費にならなくなります。
それでは実際今回の改正に当てはまる会社の条件を見ていくことにします。

《適用時期》
平成18年4月1日以降開始する事業年度から。つまり、19年3月決算法人から適用されます。

《適用要件》
@特殊支配同族会社(※1)に該当すること
A上記@の要件を満たした上で基準所得(※2)が800万円以下であること又は基準所得が
 800万円超3,000万円以下でかつ社長の給与のその所得に占める割合が50%以下であ
 ること

  ※1 特殊支配同族会社とは以下の要件を全て満たした会社を言います。

    イ.社長さんとその親族などで会社の株式の90%以上を保有してしていること
    ロ.社長さんとその親族などで常務役員の過半数を占めていること


  ※2 基準所得とは法人の課税所得(繰越欠損金控除前)と社長さんの給与額の合計
     額の当期開始前3年の年平均を言います。つまり、当期が第4期ならば、1期・2期
     ・3期の年平均額を基準所得と比較することになります。また、設立1期目の会社
     は1期目の課税所得と社長さんの給与額の合計で判断することになります。さらに
     、平成19年4月1日以降開始する事業年度から、基準所得800万円以下の要件は
     1,600万円以下に変更されます。


以上がこの特殊支配同族会社役員給与損金不算入制度の概要になりますが、もっと詳しく聞きたい、よく分からないという方は下記のお電話又は問合せフォームよりお問合せ下さい。

お電話でのお問合せはこちら
?d?b 03‐5939‐7370(平日9:30〜18:00)


(2007年6月18日)
世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士

住民税が高くなった?

サラリーマンの方ですと平成19年6月に支給されるお給与から、新しい税率で計算された住民税が差し引かれることになります。

高くなった理由は
1. 定率減税が廃止になったから。
2. 住民税の税率が一律10%になったから(これまで多くの人が5%だった)。

「税金を徴収する側」がしきりに強調しているのは、この改正は住民税だけでなく所得税もセットで考えてもらいたい、ということです。すなわち、住民税率が変わっても所得税率も変えているので「住民税+所得税」の合計税額は改正前と変わっていません、国民負担は前と同じなのでご安心下さいと言っているわけですね。

また、所得が高くなるにつれて税率が高くなるシステムから「一律10%」にシフトチェンジしたわけなので、国民全員の住民税額が高くなるわけではなく、所得の大きい方は返って安くなるケースもあります(その代わり所得税は高くなりますが)。つまり、今回の税源移譲を目的としたこの住民税率と所得税率の改正は、全体での割合が高い「中・低所得層」をターゲットにしたものだということです。

住民税の税率は下表のように改正されました。

課税所得金額 特別区民税 都民税
平成18年度 平成19年度 平成18年度 平成19年度
200万円以下 3% 6% 2% 4%
700万円以下 8%−100,000
700万円超 10%−240,000 3%−70,000

所得税の税率は下表のように改正されました。
課税所得金額 平成18年分 課税所得金額 平成19年分
330万円以下 10% 195万円以下 5%
330万円以下 10%−97500
900万円以下 20%−330,000 695万円以下 20%−427,500
900万円以下 23%−636,000
1,800万円以下 33%−123万 1,800万円以下 33%−153.6万
1,800万円超 37%−249万 1,800万円超 40%−279.6万




(2007年6月14日)
世田谷区・渋谷区を中心に活動する税理士